エフピコ(大7947) 2000/06/13更新

2000/06/13(火)

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 【その2(昨日の続き)】

 製品群ではWU(うなぎ弁当などに用いられるウッド調の容器)耐熱素材化で電子レンジ対応となり、更に独自の加工技術により仕切り付きの製品が実現し、これがマーケットにどんどん浸透している。
 CS(クリスター)透明容器で従来製品より遥かに曇らないタイプ、現在24時間フル生産。それでもいくら作っても間に合わない状況で、茨城県つくば市の小松フォークリフト工場を買い取り、7月20日稼動を目指している。
 そして最後にMAPS(容器内気体調整式包装システム)。この話を2月に知り、前回同社を掲載したわけだが、現在、米ウオールマートがMAPSを全面的に採用しており、東海岸のミンチはほぼ100%MAPSであると言う。同社はMAPS機器メーカーのWorld Class Packaging System社から、日本を含むアジアでの販売代理店契約を結んでおり、同社社長は「21世紀夢の容器」と呼んでいる。日本では早くも日本ハムが名乗りを挙げた。

 話は前後するが、3月以降から「億の近道」を読まれている方にMAPSを説明する。これは生鮮食料品の賞味期限を長くする特殊な容器で、酸素・二酸化炭素・窒素を充填する。充填するといっても大気中のエアーと同じ混合比ではなく、その食品にとって賞味期限がうまく伸ばせるようベストな混合比率で容器に充填する。当然、肉や魚でも条件は異なり、同社では食品ごとにデータを採集している。

 以前電話取材したとき、MAPSは価格が若干高いが粗利も良いとのことで、これが普及することによる既存製品の減少はあると思われるが、それ以上に同社の利益を牽引しよう。

 エコトレー:スーパーにトレーの回収箱が置いてあるのをご存知だと思うが、それを回収し再生したトレーのことで、エコトレーは同社の商標登録である。10年かけてようやく完成域に到着してきており、今まで足を引っ張っていたが前期でフラット、今期は更に良くなっているという。工場の稼働率が残っているところから入札しており、稼働率は上昇中。変動費がほとんどかからず、稼働率アップは利益に直結。600tでバージンと同等、それを超えるとバージンよりオイシイ商売となる。

以上、簡単に記載させて頂いた。
最後に上方・下方修正要因は、

  1. WUはクレームがなく品質も良く、売れている。33億円の計画より上に行きそう。
  2. CSは82.5億円の計画、つくばの工場が7月20日に稼動すれば計画より上に行こう。
  3. 三温度帯輸送に皆失敗している。この物流プロフェッショナルをスカウトに成功すれば、物流コスト低減が可能。またMAPSと組合せ、地方の無農薬野菜も扱える。
  4. 原油価格高騰により、8月から5%値上げの前提で今期の予算を組んでいる。他の大手で二桁の値上げを要請しているところもあるらしいが、同社では値上げが通らない場合、リベート契約している客にはその分で調整(リベート契約していない客はどうなるのか?)。また発泡率を上げたり、軽量化を図ったりと工夫を凝らしている(値上げが通れば万歳?通らなければ?)。
 目標は他の上場会社と違い、売上・利益を数字面で表していない。業界において量ベース5割のシェア及びEPS200円。
  社長の話を聞けば皆様も納得されるであろう。

文章がヘタクソですみません。

2000/06/12(月)

エフピコ(大7947) ☆☆☆☆☆

 【先週末説明会:フォロー】
 合成樹脂製簡易食品容器(トレー容器・弁当容器等)業界は、原油価格の高騰から原材料価格が上昇する一方、小売業界は個人消費の低迷に加え、出店増加による競争激化で依然として厳しい状況が続き、各社減産体制の中、エフピコは超フル生産をしており、業界では特筆される。

 同社の戦略は、1)循環型社会に対するトレーのリサイクル推進、2)素材から開発した新製品の積極的展開を図り、市場ニーズに適合した機能性製品を充実させる、3)大消費地、関東地区での生産配送力強化を図りコスト削減、4)全社ベースでのコスト削減、5)実験店舗として行っている有店舗でのカタログ販売推進、来期からネットでのカタログ販売などである。

 終わった前期連結決算は、1003億円で7.6%増収、53億円8.1%営業増益、57億円11.1%経常増益と38期連続増収、過去最高益を更新した。連結対象は前々期の4社から51社と、支配基準ベースで大きく対象が増えたものの、売上で7億円、利益面ではほとんど影響なく、嵩上げされた数字ではない。

 売上の割りに利益が大きく伸びていないのは、原価率が前々期の76.6%から74.5%に減少しているものの、販売管理費が18.1%から20.2%へ、金額にして約34億円膨らんでいるためである。

 これは、関東地区における売上が大きく伸びており、その供給は福山から行っており、物流コストが嵩んだ結果である。そのため同社では、関東地区に生産工場建設を急いでおり、今期の単体ベース設備投資は68億円(+34.7%)、原価償却26.9億円(+1.1%)、連結設備投資72億円(+26.2%)と膨らむものの、売上1100億円、経常利益68億円、NET37億円、EPS152.27円と公表しており、工場建設を急ぐのは同社が超フル生産状態になっているためである。

続きは明後日。 

2000/02/09(水)
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 発泡スチロール食品大手でリサイクルに積極的な企業。
 皆さんが弁当又は惣菜を買うと手にする、あの容器だ。既存容器の良し悪しをこの場で言うつもりはない。株価はロマン、夢のある話をさせて頂きます。
 既に同社を担当するセルサイドアナリスト(証券会社のアナリスト)の方はご存知であると思われるが、4月12日東京ビッグサイトにおいて、同社の新製品を含めた今後の展開、及び展示会を開催する(11時から説明30分、同45分から案内)。その場で新製品発表を行います。

 これはどんなものかというと、生鮮食料品の鮮度を保つ容器なのだ。今までのと違い、特殊な容器で外気を遮断し、中に窒素を充填させることで鮮度を保つ仕組みだ。食品でも魚・野菜・肉など種類によって性質が違うため、その食品に一番合った窒素とエアーの比率を、海外メーカーが作った機械でデータを採集している段階だ(HACCEPとの兼ね合いもあり大変らしい)。

 この技術は米国企業が保有しており、日本・アジア地域の販売権を同社が取得した。当初、容器は米国から輸入する形をとる可能性もあるが、先行き自社生産となる。発祥の地米国でも、この容器が出始めたのは去年・一昨年で、ウォルマートが今年から採用する模様であり、大手流通はこれから本腰を上げ、世界的に広がりを見せるか楽しみだ。
 同社も立ち上げコストがかかり、いつから利益貢献するかも言ってくれない(なんせまだマーケットがないのだから当然だが)。しかし5年もすれば全売上のかなりを占めると予想している模様(既存製品より粗利率はおいしいと見ている)。

 株価は9月の7350円からかなり押しているが、今期業績は若干未達になる可能性があるらしい。これは上期がイマイチだった分を取り返そうと、下期に奮闘しているが、第3Q及び4Qの現在までの段階が、下期予算通りに来ているためだ(これに関してはコンセンサスになっていると思われるが)。

 転換社債の残存が10%くらいまで減少しており、この転換請求がこの3月末で終わる。それまでは株転売り、その後は需給的に良くなろう。決算発表は大阪が5月22日、東京も同日行いたいが手配がまだ済んでいない。100株単位であり投資妙味もある。問題はいつ仕込むかだ。
2月9日引値4760円
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