投資Q&A 読者の方から頂いた質問をご紹介いたします。(ご本人承諾済み)
Q1:このHPの記事を執筆している人はどんな人ですか?
A1:複数の人間で執筆しています。我々は一般投資家ではありません。本職が株式、プロです。
私自身は、将来リサーチャーとしての独立を夢見ております。ちなみに、全員が証券出身です。
Q2:筆者自身は株式投資をやっているのですか?
A2:私個人では株はやっておりません。私の両親はやっておりますが、端末が苦手な人が間違ってオーダー出したら大変なことになりますので、手数料が高くても担当営業をつけてもらっております。
 ちなみにバリバリ営業マンは使わずベテランのフロントレディが担当です(地場証券を利用しております、ただし東証の会員権をもっているところ)。
Q3:どういうポリシーで個別銘柄を選んでいるのですか?
A3:私の銘柄選びは中小型成長株のボトムアップリサーチです。情報を関連付けながら銘柄を探し出し、訪問面談し、バリュエーションが低いなと判断した場合投資家に推奨し、中長期で投資していただいております。いわゆるファンダメンタルズ重視ということです。
 よって短期売買の投資については全くタッチしておりません。確かに株価は短期の波動があって長期波動を形成していくわけですが、この判断はテクニカルアナリストの仕事です。
Q4:ソフト関連の銘柄なんですが、カプコンセガ最近、買ったんですが、その二つが、足をひっぱっています。
 見切りをつけて売った方が良いでしょうか?今、売れば5万円くらいの損だと思います。
(1999/9/21時点での質問)
A4:カプコンについてですが9月3日に説明会がありまして期初計画の変更を行いました。内容は9月22日発売のバイオハザードIII170万本から300万本に、DINOCRISISは100万本から200万本に、バイオハザードコードベロニカ40万から50万に、N64向けバイオハザード28万から50万本にそれぞれ修正しました。
 そのかわりブレスオブファイヤー30万本を来期に、鬼武者50万はプレステからP2に変更で来期に延期したということをトータルで考えると、今期の業績は会社計画売上350億経常利益35億は軽くオーバーしそうです。あるアナリストは経常利益を59億と予想していますがもっといくと思われます(連結は省略)。

 そうなると単体のEPSは160円以上、但し今回は前期に特損経常で赤字のため税金を払わないので、実質EPSは半分。会社もいろいろな材料を小出しに発表して株価に最大のインパクトを与えるよう工夫しています。
 ただ問題はあります。
1)バイオハザードはIIがピークであるという意見
2)来期の業績に不透明感が強い
特に鬼武者は初めて出すだけに数十万本売れれば利益インパクトは大きいですが、万が一売れないとなると以前に比べハードが高性能になっている分開発費も莫大で・・・。

 株価は今期増額修正期待で千円台から6250円まで買われ、会社のアナウンスメント効果及び中小型相場の波に乗りましたが・・・。カプコンは94年6月に2本の転換社債を発行、250億と200億両方ともほとんど転換されておらず、250億のほうが来年償還となり、転換価格をはるか上まわって推移しないと250億を用意しなくてはいけません。おまけに去年清算した子会社群の為に特損、今でも88億の欠損を残しています。銀行が喜んで金を貸してくれる時代でもないし、カプコンにとっては非常に頭の痛い問題であるでしょう。結局のところ株価を引き上げて株転するように仕組んでいくと思われます(成功するかは別)。

 つまりアナタが儲かるかどうかは会社のアナウンスメントと、今停滞している中小型相場がまた来るかどうかでしょう。
9月中間発表及び説明会で株価は上昇する可能性があります。
セガについてはもう少し時間をください。

Q5:推奨する証券会社はありますか?今は、■■証券を使用しており、今度は▲▲なんたらに変えようと思ってます。
 なぜ今使っているのが■■証券かとゆうと、たまたま初めに訪れた証券会社がそこだったからです。おすすめのトコロがあれば、教えてください。
A5:まず証券会社の選択ですが、クレジットリスクが大前提だと思います。今回のクレスベールもそうでしたが、最終的には保護預り金は戻ってきますけど、やはり安心して投資するには財務基盤のしっかりしたところを選ぶべきでは・・・。

 次に自分を担当する営業マンがどんなタイプかです。その証券会社のモーレツ営業マンで、仕手株の短期売買を繰り返し、投資家の利益より手数料の方が高い・・では 困ります。投資家に本当に儲けてもらいたいと思っている良心的な人と出会えればいいのですが。三番目にはその証券会社にすばらしいアナリストがいること(レポートを理解できる営業マンも必要)。この3つだと自分では思っています。

 ただし、この条件がすべて満たせる証券マンに個人投資家が出会うことは非常に難しいと思います。それはなぜか?

 支店で大活躍しているバリバリ営業マンほど短期売買で、顧客は大して儲けてないものです。支店内では、上から女の子からちやほやされ、手数料もあがるので自分が株のプロになったと錯覚してしまいます。その銘柄のファンダメンタルズは無視、ろくに勉強もしてなくて勘で勝負、それで投資家が儲かるはずがないですね。営業マンは結局のところ手数料ナンボの世界ですから投資家とは利益相反。おまけに株の勉強するなら外回りしろですから・・・。

 われわれ投資顧問はそれが出来ません。投資家が儲からないと判断したら逃げてしまいますから、兎に角投資家の利益しか追求しません。

いい営業マンと出会えるといいですね。

 さて■■から▲▲ネット証券の切り替えですが、ネットだと間違って注文を出してしまうリスクが口頭発注より高くなりますが、自分で大丈夫だと思うならいいのでは。
 それから、寄付き(もしくは寄り前の成り行き)は料金が安くて、指し値だと高くなるところもありますので、自分の合ったところを探してみてください(それ以外の情報サービスもチェック)。

Q6:現在運用できる資金は、「ドコモ」と「サカイ引越し」に投資してるのを除いて、600万円くらいです。有効な利用方法があれば、なんでも良いのでヒントかなにか、あれば下さい。(1999/9/28時点の質問)
A6:貴方がお持ちの銘柄、サカイ引越センターについてお話しします。

 差別化が図りにくい業態ですが、TVCMを通じた知名度の高さや唯一の上場企業という信頼性は大きな武器である引越し専業大手。関西地盤でしたが株式上場とともに関東に進出(関東が牽引)。

 自社便への切り替えによる外注費圧縮・拠点展開一巡によるCM費ピークアウトで業績は毎期2桁増益・・・と最近まで期待されマーケットとともに高値を更新していきましたが、中間期(99.9)及び通期(2000.3)は計画未達になりそうです。

 今期の単価(1件当たり)は2%の下落と見ていましたが、実際はそれ以上に下がっていてまだ下げ止まり感がでていません。売上を伸ばそうと思えば伸ばせますが(無料見積もりの段階で他社より下をつけばいいが)、そうすると採算悪化で粗利は低下。おまけに前下期はキャンペーンを行い見積もりした方にはお米をプレゼント(以前からお米プレゼントはしており、見積り客に抽選で当たるというものであったが、前期は見積もり客全員に渡した)と派手にやってしまったのでこの下期は苦しい。

 計画未達といっても10%くらいの未達でかつ、前年比ベースでは増収増益のようなので、EPSからみた場合の割安感は強いです。

 ただ困ったことに、この銘柄は機関投資家には広く知れ渡っており、計画未達が分かった時点で売りが出て、頭を(株価)抑えてしまう可能性があります。

 いずれにせよこの銘柄が大きく上昇するには、景気の拡大による単価の下げ止まりが必要で、大きく上昇した日は戻り売りのスタンスで(長期的には有望株ですが)。

Q7:個人でも、ブックビルディングに参加できるのでしょうか?できるとしたら、具体的にはどうすればよろしいのでしょうか?(1999/10/09時点の質問)
A7:個人投資家ももちろん新規公開のブックビルディングに参加可能です。具体的に例をあげていきましょう。
ピーシーデポ(7618)
10月12日 発行価額・仮条件
10月14日-10月19日 ブック申し込み期間
10月20日 発行価格決定日
10月22日-10月26日 申し込み期間
10月29日 公開日

 10月12日仮条件としてブックビルディングの上限・下限価格が提示されるので、10月14日〜10月18日の間に幹事証券会社に行って申し込みをします(19日は幹事証券から主幹事証券への申し込み報告日のため、投資家の申し込みは1日前の18日で締め切ってしまいます)。
 主幹事もしくは幹事証券に申し込む際、口座を開いていないと当然できません。口座開設後、上限・下限の範囲内で、御自身でその銘柄のファンダメンタルズ等を考慮し、妥当と思われる値段で申し込みます(最近はほとんど上限価格で決定している)。
 10月20日ブックビルディングの結果、発行価格が決定し投資家へ各証券会社から連絡があります。運良く当たったら10月22日〜10月26日の申し込み期間に約定代金を払い込みます。10月29日公開日から売却可能です。

注意1
 当HPのブックビルディングの表(近日再オープン予定)には、公開企業が大蔵省・日本証券業協会への届け出ベースの日程が記載されており、ブック期間は最終日の1日前で締め切るということを忘れないで下さい。
 また取り引きされている証券会社が幹事団に入っていなくても、委託という形で申し込みできますが、上記日程とは少し違い、例えばブック期間がもっと短い・1顧客当たりの申し込み制限がある等があります。なお委託形式でいくと当選確立は低くなるので(その証券の配分が少ない)、幹事証券に申し込みが基本だと思います(できれば主幹事)。
注意2
 最近はほとんど上限価格で決定されておりますが、もし上限で指し値をし、発行価格が上限以外の値段で決まっても発行価格での払い込みとなります。
 なお上限で出す場合、上限指し値または成行きもできますが、上限指し値と成行きの効果については主幹事証券によって考え方が違うため、どちらの方が優先かは申し込み証券にヒアリングされるのも手です。
 とはいってもいつも倍率が高いため、あまり効果は期待できないかもしれません。


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