ホーマック(東9840) 2000/10/06更新

2000/10/06(金) 

ホーマック(東9840)

 中間決算発表が本格化しています。職務上、8月中間決算の企業から順次説明会に出席していますので、今後読者の皆さんにも概要を少しずつお伝えしたいと思います。

 まず、ホーマック(東証1部、コード9840)です。

 北海道・東北地盤のホームセンター大手で、本社は札幌市。95年にメイク、イシグロジャスコと合併しています。ジャスコの出資比率は12.4%(2000.2期末、第3位)です。ちなみに社名のホーマックは、「お客様の暮らしを快適にするホームアメニティセンター(Home Amenity Center)」の造語です。
 店舗の形態はDIY商品や家庭用品を幅広く扱う「ゼネラル型」で、北海道・東北でのドミナント店舗展開、情報システム活用による比較的高い資産効率などが特徴です。
 なお、6月には茨城県地盤の中堅スーパー、カスミのグループ企業で、ホームセンターを経営するホームステージカスミの全株式を取得し、社名を「ホーマック関東(本社茨城県つくば市)に変更したうえ、茨城、埼玉、千葉の既存9店舗を「ホーマック」に衣替えしています。さらに7月には東京・千代田区に東京事務所を開設、これを機にナショナルチェーンを目指す意向です。

 さて、2000.8期(中間)業績は、売上高で819億円、前年同期比6.7%増、経常利益で35億円、同12.3%減となりました。8店舗の新規出店(北海道3、東北5)があったものの、伸び悩みがみられ、既存店売上高も1.1%減と会社計画(1.2%増)を下回りました。また、新店及び増改築(12店)の集中による販売管理費の増加(前年同期比11.9%増)が減益の主因となりました。
 なお、低価格を追求した「くらし応援価」、オリジナル商品「Bits」などPB商品が同40.7%増と伸長しましたが、値下げ販売により相殺された結果、粗利益率は25.5%とほぼ計画線で推移しました。

 これを受け、会社側では2001.2期(通期)業績予想を、売上高で1,588億円、前期比8.0%増、経常利益で60億円、同4.2%減と下方修正しています。なお、下期の既存店売上高は前年同期比1%減を前提としています。

 前田社長は、2年後本社を東京へ移す意向であること、店舗展開の構想は、首都圏の強化により、北海道15%、北東北10%、宮城・関東75%を目指す旨を表明しています。
 しかし、「プライスリーダー」たりえた北海道と異なり、競争の激しい首都圏への進出により利益率をアップさせていくのは容易なことではないと判断します。

 株価は、月次の既存店売上高をにらみつつ、2,000円をはさんだボックス圏で推移するものと予想します。

10月6日終値1,968円

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